会議日:令和7年6月24日 質問・回答
障がい者がやりがいを感じられるために
私たちは、誰もが社会の一員として、それぞれの能力を発揮し、充実した人生を送る権利を持っています。
障がいのある方々にとっても、仕事は単なる収入の手段に留まらず、自己肯定感を高め、社会とのつながりを感じ、生きがいを見出す上で極めて重要な意味を持ちます。
しかし、現実には、障がいのある方々が自身の能力を最大限に活かし、真に「やりがい」を感じられる職に就くことは、未だ多くの課題を抱えています。就労の機会そのものの不足、職場での理解や配慮、そして何よりも、仕事を通じて社会に貢献しているという実感を得られる環境のさらなる充足が求められています。
私は、障がいのある方々が、それぞれの個性や可能性を活かし、地域社会で輝けるような環境を整えていくことが、自治体の重要な役割であると考えております。障がいのある方々が、自身の仕事に誇りを持ち、日々の業務を通じて成長を実感できる。そして、その働く姿が、周りの人々に勇気を与え、社会全体をより豊かにしていく。そのような好循環を生み出すための政策こそが、今、必要とされています。
本市におきましても、障がいのある方々の就労支援に積極的に取り組んでいただいておりますが、さらなる一歩を踏み出し、より質の高い支援を実現していく必要があるのではないでしょうか。
障がいのある方々が「働いてよかった」「この仕事に出会えてよかった」と心から思えるような、そんな未来を共に築いていくために、以下の質問をさせていただきます。

障がいのある方がやりがいを感じて働くため、市は就労に関してどのような取り組みを行っているのでしょうか

本市には、障がいのある方の就労や就労後の職場定着など、幅広い支援を行う場として、「湘南地域就労援助センター」が設置されており、ご本人やご家族からの就労に関する様々な相談や障がい者雇用に関する企業向けの 相談も実施しております。また、一般就労に必要な訓練や職場体験などの機会を提供する就労移行支援事業や、一定の支援を受けながら働くことができる就労継続支援事業A型やB型の実施を通じまして、障がいのある方が、やりがいを感じて働けるよう、取組を行っております。
就労支援センターにおける相談支援や、就労移行支援、就労継続支援といった多岐にわたる取り組みは、障がいのある方々の就労を支える上で不可欠だとおもいます。
しかし、働く上で最も大切なことは、ご本人がやりがいを感じ、働く喜びを継続していくことではないでしょうか。そのためには、支援体制だけでなく、日々の努力が報われ、認められる仕組みも重要だと考えております。

東京都中野区では「働く障害者の勤続表彰式」を実施しています。表彰式を開催しないまでも、表彰状を雇用側の法人に送付し、会社内で渡してもらうような取り組みをしてはどうでしょうか。
休まずに通所できたことや、一般雇用の永続勤続表彰と同様に、「長期サービス利用者賞」のような「表彰制度」の導入、あるいは就労継続支援事業 B型からA型にステップアップした際などに、利用している施設内で仲間の前で表彰してもらうなどにより、本人のモチベーションの維持をサポートするような仕組みを作ったら有用と考えますがいかがでしょうか。

障がい者が、継続して働くことができるよう、様々な視点から環境整備を行うことにつきましては、重要であると考えており、表彰制度は、働く意欲を支援するためのひとつの有効な方法であると認識しております。
市といたしましては、障がいの状況により勤続が難しい方への配慮や、ご本人の仕事への思いを大切にしていく視点なども含め、総合支援協議会就労支援部会等において、当事者やご家族、就労支援に係る関係機関の皆様のご意見を伺いながら、今後の取組について研究してまいります。
働く意欲を支援するための有効な方法としてご認識いただき、また、総合支援協議会就労支援部会等で関係機関の皆様のご意見を伺っていただけるとのことで、大変心強く思います。
事業所内でお渡しすると配慮等をしなければならないとのことであれば、ふじさわふれあいフェスタなどの既存の障がい者関係のイベント内でご希望の方のみ表彰式を行うなど、適切な場を研究してもらえると嬉しいです。
障がいのある方々が、それぞれの場所で誇りを持って働き続けられるよう、今後もこの表彰制度の導入に向けて、前向きなご検討をお願いいたします。
藤沢市議会議員:西川せいじ