藤沢市議会

令和5年6月議会一般質問【健康寿命延伸について】

高齢者支援策の財政について

西川せいじ

健康寿命の延伸が高齢の方々のいきいきと健やかに生活していくことや社会保障費を抑えていくために非常に重要視されており、新年の広報ふじさわにて鈴木市長も健康寿命日本一を目指してという方針を示されておりました。

西川せいじ

藤沢市は近年子育て世代の転入が多いことが影響し、65歳以上の高齢化率が人口推計における令和4年10月1日の全国平均29.0%を下回り、令和5年4月1日現在で24.43%です。コロナ禍に突入した令和2年と比較しても同じ数字であり、令和4年よりも0.06%減少しております。しかし、65歳以上の人口は令和2年と比較して、2025人増加しているという現状です。この高齢者人口が増加している中で健康寿命延伸施策を展開していくことが必要です。

西川せいじ

それでは、高齢者支援策の財政についてということで、令和4年9月の決算等特別委員会において、公共施設の活用における健康寿命延伸のための施策に関し、高齢者いきいき交流事業において、対象者に利用助成を続けていくにあたり、高齢化の進行による財政負担の増大等の問題があるとのことでしたが、市の考えをお聞かせください。

佐藤福祉部長

高齢者いきいき交流事業につきましては、市内在住の70歳以上の方を対象に、市が指定したはり・きゅう・マッサージ治療院、公衆浴場、公設スポーツ施設等の利用費用の一部を助成していたもので、利用希望者に対し助成券を年間120枚、金額にして1万2千円分を上限として交付しておりましたが、事業の利用率が伸び悩んでいた状況や、財政的な負担増の観点などから事業の見直しを行い、令和4年度から制度の変更を行ったものでございます。

令和3年度における高齢者いきいき交流事業の決算額としましては、約1億6千万円となり、これは、本市の財政状況に鑑みて決して小さい数字とは言えない状況になっておりました。この事業に限らず、高齢者支援の施策につきましては、少子超高齢社会において年々増加する財政負担に対して、どのように持続可能な施策を進めていくかが大きな課題となっております。 今後も高齢者の方々のニーズや利用実績、また、費用対効果の視点なども踏まえながら、高齢者支援の施策について検討してまいりたいと考えております。

西川せいじ

ありがとうございました。たしかに1億6000万円という数字は小さくない数字かと思われます。 公共施設の中には、みらい創造財団のような公益財団法人に運営委託をしている施設もあります。公益財団法人は非営利団体のため、利用料金等と運営委託費を合計して、利益が出ないようにしなければなりません。そのため、運営委託契約を結ぶ際に、過去5年間の実績を鑑みて、今後の5年間の運営委託費が決まります。

西川せいじ

例えば、運営に人件費・光熱水費等を合わせて5億円必要で、利用料金等が1億円、高齢者助成額として1億円、運営委託契約の運営委託費が3億円という契約があったとします。高齢化が進んだ際に、高齢者助成額が2億円になると、収入の部分が大きくなり、1億円の余剰金がうまれます。次回契約はこの実績を基に運営委託契約を交わすため、運営委託費が3億円から2億円に下がるとのことです。余剰金に関しては利益を出してはいけないことから、無料開放日を設けたり、60歳以上の方に2割引きで利用できるSカードを提供し、お安く利用してもらったりと市民に還元されます。 ここで出てきている、運営委託費及び高齢者助成額につきましては、どちらも市から歳出しているお金ですので、市からの出費は基本的には変わらないということになります。ただし、物価や人件費、燃料費等の時勢の変化については考慮した上で少しずつ運営委託費が上昇しております。

西川せいじ

今現在の健康寿命延伸政策の中のはりきゅうマッサージや銭湯の利用につきましては、高齢者の利用が多くなればなるほど、令和4年の9月の決算特別委員会で高齢者支援課が答弁されていた、「今後の高齢化の進行によりまして財政負担の増大などの課題」という部分にあたる可能性はあります。

今後の高齢者への健康寿命延伸政策において、公益財団法人が運営している保健医療センターややすらぎ荘のようないきいきシニアセンター、公設スポーツ施設を活用していくことによって、高齢化の進行があったとしても財政を圧迫しにくいサービスの提供が可能になっていきます。今後の事業展開にこの情報をぜひ活用して下さい。

1点だけ補足です。先ほど運営委託費と高齢者助成額は市側の歳出とお伝えしましたが、スポーツ施設の運営委託費は生涯学習部、保健医療センターの運営委託費は健康医療部、高齢者助成額は福祉部の予算から出ております。高齢化によって、福祉部の予算を圧迫する可能性はあるので、部署間連携によって予算のバランスをとる必要性はあると思います。

さて、今回、市議としての初めての一般質問を経験させていただきました。特に環境部に関する政策については様々な視点から取り上げていきたいと考えており、環境部のコストカットをすることで、新たな財源を生み出していければと考えております。その財源を活用しながら、どんな方にも住みやすい街、藤沢市を目指しつつ、子育て世代にさらに選ばれるまちづくりのため、市議として働いてまいりたいとの決意を示し、私の質問を終わります。理事者の皆様、ご答弁誠にありがとうございました。

以上をもちまして終了させていただきます。
ご清聴ありがとうございました。

藤沢市議会議員:西川せいじ

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